藤倉 萌選手藤倉 萌選手
「水」に親しみ 競技転向
江の川から目指す、世界の舞台

藤倉 萌

MOE FUJIKURA
選手競技:カヌー
島根中央高校2年
カヌー

―中学校までは水泳選手でした。

 父の影響で4歳で始め、小学6年からはバタフライに打ち込みました。中学校では全国大会を目指して頑張りましたが、県2位以上に成績が伸びず、「これまでかな」と区切りを付けました。新たな競技に挑戦しようと考えていたとき、全国の舞台で活躍されている島根中央高校のカヌー部を知り、水泳と「水」のつながりもあって親しみを感じ「自分も挑戦してみたい」と思いました。


―初挑戦の競技で苦労したことは。

 水泳をしていたので、水に対する怖さはありませんでした。まだカヌーを始めて2年経ちませんが、一番印象に残っているのは入部して初めて艇に乗ったとき。なかなかバランスがとれず、何度も落水して、乗れるようになるまで同級生の誰よりも時間がかかり、1週間もかかってしまいました。とても苦労したことで、体幹の強化が大切だと分かったし、逆にやる気が増しました。

 

 


「本当の敵は自分」 理想の漕ぎ追及

―カヌー競技について教えてください。

 決められた距離の直線コースで複数艇が着順を競う「スプリント」や、ゲートを通過する技術と所要時間の両方を競う「スラローム」があり、それぞれにパドル(櫂)を左右交互に漕ぐカヤックと、立膝の姿勢で左右どちらか片方のみを漕ぐカナディアンがあります。私は主にカヤックスプリントの200メートル、500メートル、1000メートルで、シングルやペア、4人によるフォアに取り組んでいます。

 スプリントは一斉スタートの水しぶきは迫力があり、スピード感が魅力の競技です。スタートが成功して、リードを保って逃げ切るレースが理想ですし、一番気持ちいい。だからスタートダッシュは意識して強化しています。


―普段の練習内容は。

 江の川での水上練習を中心に、ウエイトの筋トレやランニングなどをしています。水上練習は高校から車で30分程の場所に練習コースがあり、100メートルなど短い距離をピッチを上げて漕ぐ「ダッシュ」や、500メートル、1000メートルなどの距離を一定のペースで漕ぐ「インターバルトレーニング」を行います。夏場はスピードアップのため500メートル主体、冬場は持久力強化のため1000メートルの練習を増やします。

 練習では、理想の漕ぎを求めて、修正しながら繰り返して体に覚え込ませます。試合中は勝つこと、ゴールすることに集中するので、無心というか、他のことはあまり意識できないのですが、そういう状況でも理想の漕ぎができるように体に叩き込みます。「これだけ練習をしたんだ」と自覚できることが、自信にもつながります。


―打ち込むようになった理由を教えてください。

 練習や試合を通じて、隣の選手と競っているけれど、「本当の敵は自分」だと思えるようになったことが大きいです。限界を超えて自分を追い込み、ゴールしたときの達成感。いま振り返ると、水泳に取り組んでいたときは、相手に勝とうという気持ちが強すぎたように思えます。そんなふうに思えるようになって、アスリートとしてちょっと成長できたと思えるし、よりカヌーに魅力を感じたと思います。


―カヌーは自然を実感できるスポーツです。

 江の川はとても良い練習環境です。横風の影響が少なく、風向きのコンディションが良いので、練習に没頭できるんです。あまり知られていないかもしれませんが、水温によって、水の重さは違うんです。夏は軽くて、冬は重くてより体力が削られます。冬は負荷が大きいので、筋力アップには最適です。そういう季節の変化がパドルを通じて、体で感じることができるのもカヌーの魅力ですね。

 

藤倉 萌選手

 

 


島根で目指す国スポ活躍と看護師の道

―2023年は「かごしま国体」など全国大会に出場。高校最終学年の2024年度の目標は。

 8月の日本カヌースプリングジュニア、10月のかごしま国体では最高5位。県総体はカヤックシングル500が0.9秒差で2位で、インターハイ出場は叶いませんでした。3年生の目標は、日本代表になることと、インターハイ、国スポ(※)での優勝です。まず、3月21日から26日にかけて香川県坂出市の府中湖カヌー競技場で行われる2024カヌースプリント日本代表選手選考会(ジュニア)で日本代表になって、世界ジュニアやオリンピックホープスへの出場を目指します。1月上旬から部員みんなで「1日30トン」のウエイト目標を設定して、筋力アップを図っています。かなりハードですが、達成感があるのでモチベーションアップになっています。

※国民体育大会(国体)は、2024年の佐賀大会より国民スポーツ大会(国スポ)へと変わります。


―その先の目標は。

 卒業後の目標は、島根で看護師になることと、島根県カヌー協会に所属して競技を続けていくことです。2030年島根かみあり国スポ・全スポの年は23歳。仕事と競技の両立は困難かもしれませんが、地元開催の国スポで活躍するためにも、全力で頑張りたいです。


(2024年1月取材)

 

藤倉 萌選手
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