小村祐子 園長
小村祐子 園長
YUKO OMURA「きびきび動く姿、すばらしい」
―石飛さんが就職したきっかけは。
当園では、園児たちに礼儀作法を習得してもらおうと、2週間に1回、3歳以上の園児を対象に、運動を取り入れた特別教育として、なぎなたや剣道体験を実施しています。石飛さんが出雲北陵高校3年生の時、こども園の寒稽古に参加してくれて、園児たちに指導してくれました。きびきびと動き、きちんとしている姿がすばらしいなと感じました。
短大の2年時、当園に保育実習に来ました。元気よく、子どもたちに進んで声をかけて一生懸命取り組んでおり、縁あって就職することになりました。
「『やりとげることの大切さ』体現」
―こども園での様子は。
就職して4年目で、これまでは3~4歳児を担当してきました。この年代は自我が出始め、友だちと関わろうとするものの言葉の発達が十分ではないため、トラブルが出やすいという特徴があります。石飛さんは子ども1人1人をよく見て気持ちを理解し、子どもにどう接して言葉をかけるか、常に考えて行動しています。
わからないことは上司・先輩に質問し、なんでも前向きに取り組んでくれています。コミュニケーションをよくとって、人間関係をうまく作ってくれています。今後、こども園のリーダーになり、職員を引っ張っていく存在になっていくことを期待しています。
―こども園に変化はありますか。
昨年、国体に出場したときには園児たちと一緒に壮行会を開いて送り出しました。全国大会に出場する選手が保育士として身近にいるということは、園児たちのあこがれにつながっています。「自分たちだって頑張れば全国大会に行ける」という気持ちを持ってくれれば、後に続く選手が出てくると思います。
園児たちには毎日の保育の中で苦手なこと、難しいことに最後まであきらめずに取り組み、やりとげることの大切さを伝えています。石飛さんのなぎなたに取り組む姿勢を通し、園児たちにも意欲と根気、努力することの大切さが伝わっています。
「挑戦する姿勢見せてくれる」
―大会中、こども園の運営は。
石飛さんが国体など全国大会に出場すると3日程度休むことになります。その間はほかの職員全員でカバーしていますが、いい影響の方が大きいと思っています。全国を舞台に戦うので、職員も応援しますし、挑戦するという姿勢を園児にはもちろん、職員にも見せてくれています。休日はもちろん、平日も弱音を吐かずになぎなたに取り組む姿勢は、園全体にいい影響を与えてくれています。
―2030年には島根県で国体があります。
石飛さんが選手として出場してくれるとうれしいですし、頑張ってほしいと思います。当園の出身者では、なぎなたで森本あか音選手も活躍しています。一緒に出てくれるともっとうれしいですね。