スポーツクライミング

リード競技とボルダー競技による2種目が行われ、人工壁を登って到達した高さや成功した数を競う競技です。

【リード】

  • 高さ12m以上、幅3m以上の人工壁に取り付けられたホールドと呼ばれる手がかりや足がかりでつくられたルートを登り、その到達高度を競います。安全確保のためにロープを使用します。
  • 選手2名のチーム単位で競技を行い、形状の類似した壁を制限時間内に一回ずつ登り、各選手の獲得高度に基づく順位を乗じた数値で順位が決定されます。

【ボルダー】

  • 高さ5m、幅6mの人工壁2面に設定された4つの課題をロープなどの用具を使用しないで登り、その完登数を競います。安全確保のためにセーフティマットを使用します。
  • 選手2名のチーム単位で競技を行い、各選手が制限時間内で登った課題数や成功までのトライ数などによりチームの順位が決定されます。制限時間内であれば失敗しても何度でもやり直すことができます。

競技の魅力

「頭と体のトレーニング」

クライミングと聞くと、筋力が全てと思われがちですが、実は非常に頭を使う競技です。登る前にはオブザベーションといって、ルートを確認して事前に動きのシミュレーションをします。
登れなかった場合には、何が良くなかったのか、足の置く位置や体の使い方、ムーブ選択など、試行錯誤を繰り返します。筋力の強化だけでなく、体の使い方を考えることで解決できるようになる課題も多くあるのです。
また、クライミングでは自重が課題の成否を分ける重要な要素のひとつです。より上のグレードを登るために努力していると、自然と体が絞られていたこともしばしば。特に、前腕や広背筋など上半身の筋肉が発達しやすく、楽しみながら筋力トレーニングができ、身体の変化を実感できます。

「できなかったことができるようになる」

クライミングは目の前の課題に対して、できるできないが明確です。難易度もグレードで明快に分けられているため、できるグレード、できないグレードがわかります。だからこそ、最高グレードを更新したり、今までできなかった課題を登れたりすると、自身の成長をはっきりと実感することができます。